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2005年11月 7日 (月)

ヒトラー~最後の12日間~

 「徳島で見れない映画を見る会」の会員になっているのですが、例会日と私の相性が悪くてめったに見ることができません。11月例会は「ヒトラー~最後の12日間~」だったので、どうしても観たくて予定を入れないようにがんばって、昨日行くことができました。この映画は、ヒトラーの最期とナチスという組織の崩壊を描いたものです。
 敵の爆撃による死傷もナチスが治安のためにと市民を殺す場面も戦争の悲惨さを充分伝えるものであったし、敗戦を悟りながらも揺れ動くヒトラーや側近達の気持ちの描写も印象的でしたが、一番心に残ったのは「自業自得」という言葉でした。ナチスのプロパガンダを担ったことで有名なゲッベルスとヒトラー自身も、ベルリンにソ連軍が攻め込めば市民が犠牲になるから避難させるべきだという意見に対して「この国がこうなることを決めたのは国民自身だ。強制したわけではない。どんな状態になろうともそれは自業自得だ」と言い放つのです。確かにナチスは選挙で国会最大政党になり、その党首であるヒトラーが首相になったので、最初から独裁者として登場したわけではありません。
 それから60年、今の日本で「構造改革も、毎年の靖国参拝も、自民党結党50年に新憲法案発表することもみんな言ってあった。その私を大勝させたのだから、何があろうと国民の自業自得だ」と小泉総理が言っているような気がしてなりません。

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