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2005年12月 8日 (木)

戦後ではない

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 昨夜、ドキュメンタリー映画「にがい涙の大地から」を見、監督の海南友子(かなともこ)さんの講演を聴きました(写真はロビーでの海南さん)。
 1932年から中国東北部を侵略した日本は「満州」という傀儡国家を作り、敗戦まで武装占拠していました。日本は戦時中、国際条約で禁じられていた毒ガス等を秘密裏に製造し、使用し、敗戦時には組織的にそれらを埋めるなどして遺棄しました。今も中国には少なくとも40万発(内閣府発表)の毒ガスと数え切れない砲弾が眠っているそうです。戦後60年、今もこの日本が捨ててきた兵器が中国の人たち(子どもも)を殺し傷つけているというのです。海南さんは「私たちは戦争はずっと昔のことだと思っている。でも、中国の人たちにとっては、今なお新たな被害者が次々と生み出され、決して戦後ではない」と言われました。

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 12月8日は真珠湾攻撃の日です。毎月8日の「八の日行動」はこの「8日」を忘れないようにしようとの思いを込めて行っているものです。今日は、今シーズン最低気温を記録する中、7:30から徳島駅前でマイクを握りました。その後、総会を行い、元徳島新聞論説委員長の岸積さんから記念講演をいただきました。国民学校1年生の時の開戦の日の記憶や、敗戦の日の夜、灯火管制が解かれ「平和とは電灯が灯り、寝間着に着替えて眠れること」だと思ったこと等の戦争体験を話された後、今の日本の状況は「戦後」でなく「戦前」だと訴えられました。

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 そして、夜の徳島人権・平和運動センター主催の「12.8反戦集会」は鳴門教育大学講師の麻生多聞さんの講演。いつものように早口で明快に「改憲問題と憲法9条の可能性」というテーマで話されました。改憲は多国籍企業の要求(新自由主義)であること、東南アジアの地域で国民に銃を向けていない軍隊はないこと、日本が他国から侵略攻撃を受ける可能性がないのは在日米軍が海兵隊中心であることを見れば分かる(ドイツ、韓国の在留米軍は陸軍中心)ことなど、憲法改悪論者たちの言い分を小気味よく切り刻んでくれました。

 奇しくも今日、自衛隊のイラク派兵延長が閣議決定され、昨夜からの平和への思いや行動に冷水を浴びせられた気がしています。


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