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2010年2月28日 (日)

平和な港に軍艦は要らない

Dscf7760
 今朝、小松島港赤石埠頭に米軍のミサイル駆逐艦ピンクニーが着岸しました。2008年5月のミサイルフリゲート艦ルーベン・ジェームズ以来1年9ヵ月ぶりの米軍艦の寄港です。今回も寄港目的は「友好親善と乗員の休養」とされていますが、入港した艦船の任務として港の立地や施設、周辺環境などの調査が含まれています。さらに現地の抗議行動についても把握しています。
 そのたびにきちんと抗議行動をしておかなければ「歓迎」されていると勘違いして寄港が常態化されかねません。前回同様に県内の7つの平和団体が実行委員会を結成し早朝7:30から抗議集会を開催しました。
 また、それに先立ち、26日には県知事と小松島市長に対して入港許可の取り下げを求めるとともに「非核の県」宣言を実効あるものにするよう申し入れを行いました。
 その場で、悪天候のため入港が一日遅れそうとの情報。急遽、集会を1日延期し開始時刻を早めた次第です。「天候のせいで遅れるような軍艦では戦争の時に役に立たんのでないか」とつぶやいた人もいました。

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2010年2月24日 (水)

やはり性犯罪は裁判員裁判の対象外に

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 徳島地裁で初めての性犯罪の裁判員裁判が16日から開かれ、18日に懲役10年(求刑懲役12年)の判決が言い渡されました。2月1日の日誌に書いたように、事前に 一応私が世話人という形で県内10団体の連名で被害者のプライバシー保護や二次被害防止を求める要望書を提出していた関係上、3日間を通じて傍聴しました。
 確かに被害者名をAさん、Bさんとし、町名もX町、Y町とするなど検察、弁護側とも配慮しており、また裁判長からは冒頭「被害者名を明かさないよう」被告に注意するなど裁判所として被害者保護の姿勢が明確に示されていました。
 しかし、それでも検察側調書に被害者の髪の色やハイヒールの高さが述べられたり、「どんな職業の人を狙ったのか」という趣旨の弁護人の質問が出てきたり、偏見を与えるのでないかと危惧する場面もありました。
 裁判員裁判になって性犯罪への量刑が重くなり良かったと評価する意見があります。確かに畑山靖裁判長は判決言い渡しの中で「従前の裁判例を参照したが、これらの量刑分布は被害女性の立場を考えるとやや軽すぎると思われる」と述べ、性犯罪の量刑基準を見直す必要があるとの考えを示しました。
 裁判終了後の記者会見で、そのことを裁判員裁判の「功」でないか、それでも裁判員裁判の対象外にとの気持ちは変わらないかとの質問を受けました。私は「今回は被告が認めており被害者の証言はなかったが、もし否認していれば立証のためにビデオリンクで別室からにせよ被害当時の様子を語らなければならない。その負担はプロの裁判官の前で語るのに数倍すると思われる。裁判官裁判であっても、性犯罪は許されないことという社会的認識が広がれば量刑は重くなっていく」と答えました。
 写真は傍聴整理券であるリストバンドを巻いてもらっている傍聴希望者です。3日間とも2~5倍の競争率でした。

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2010年2月11日 (木)

沖縄の位置

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 今日は建国記念の日、恒例の2.11「日の丸・君が代・天皇制」を考える德島集会に参加しました。講演は沖縄大学元学長の新崎盛暉さんからの「戦後日本における沖縄の位置ー普天間問題の根底にあるものー」。戦後の対米従属の日米関係から説き起こし、その矛盾を沖縄にしわ寄せしてきた歴史をたどり、政権交代による普天間問題の浮上、さらに日米関係の危機を煽るジャーナリズムの問題についても言及しました。
 戦後65年、沖縄に押しつけてきたものの重さを痛感させられました。早速、講師が著した「沖縄現代史 新版」(岩波新書)にとりかかりました。

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2010年2月 7日 (日)

アンダンテ

Dscf7721 「アンダンテ~稲の旋律~」の試写会にお招きいただきました。原作者の旭爪(ひのつめ)あかねさんは舞台挨拶で、自分自身の10年間のひきこもり体験を反映させた小説のこと、通い詰めた中で見た映画制作の大変さなどに触れ、「歩く速度でゆっくりと」を意味する「アンダンテ」に込めた思いを語りました。
 物語は対人恐怖症で引きこもりの主人公が農業の手伝いを通じて立ち止まったり後退もしながらゆっくりゆっくり歩き始める心を描いています。そこに農業問題や有機農法、食料自給率などのテーマもからみ、でも重いだけでなく楽しく笑える場面もあり、是非多くの方にご覧いただきたいと思います。
 3月6日から県内3会場で5日間上映されます。私も前売り券(1,000円)を預かっていますので鑑賞いただける方はご連絡ください。

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2010年2月 1日 (月)

性犯罪は裁判員裁判の対象外に

Dscf6501
 今月16日から徳島地裁で性犯罪が対象となる初めての裁判員裁判が行われます。昨年末から県内の女性団体と相談を重ねてきて、今日、私が所属するアイ女性会議県本部など10団体の連名で徳島地裁に「性犯罪被害者に対する二次被害の防止に向けた要請」を行いました。被害者のプライバシー保護や二次被害防止への配慮を求めた具体的要請項目は以下のとおりです。
1.裁判員候補者の中から被害者の利害関係人等を除外するにあたっては、裁判員に被害者情報を開示して行うのではなく、被害者に候補者名簿を開示する方法を優先させてください。また、名簿を検察官に渡す際に、検察官に対し積極的に被害者及び被害者の弁護人へ名簿を開示するよう促してください。
2.被害者が生活している地域及び生育した地域の住民は、被害者との接点がある可能性が高いので裁判員候補者から除外してください。
3. 裁判員候補者には守秘義務がないことから裁判員を選任するまでは被害者特定事項を開示しないでください。
4. 裁判官及び裁判員が性犯罪裁判にあたる場合は、裁判開始前に必ず性被害の実態及び、二次被害についての研修を実施してください。
5. 被害者が希望する場合は、ビデオリンクや遮蔽を裁判員との間にも設けるなどの措置をとってください。
6. 裁判員の男女比が偏らないようにしてください。
7. 今後の制度見直しの際には、性犯罪については裁判員裁判の対象からはずしてください。

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