「ひろしま」
映画「ひろしま」(監督・関川秀雄)を見ました。原爆を描いた作品を見たり、被爆者の体験談を聞いたり、自分自身が朗読したり様々な形で「ヒロシマ」を知っていたつもりでした。しかし、この映画から突きつけられたのは、いかに知らなかったかということです。リアルな映像はドキュメンタリー映画のようです。しかも、この映画が作られたのは1953年、つまり私が生まれた年です。戦後わずか8年、よくぞ製作できたと思います。主演の月丘夢路さんは、広島市出身でどうしてもこの映画に出たくて何度も会社にかけあいノーギャラで出演したそうです。
チーフ助監督を務めた小林大平さんを父にもつ小林一平さんの撮影秘話も興味深く聞きました。当時のトップスターである月丘夢路さん、山田五十鈴さんが出演しているにも関わらず、上映されなかったのは3カ所のカットに応じなかったためであること。エキストラ約9万人が手弁当で参加し、毎日頭から灰をかぶるため、撮影期間中は広島市内の全銭湯が関係者は無料にしたこと。第5回ベルリン国際映画祭で長編映画賞を受賞していること、等々。
今月27日まで徳島ホールで上映されます。時間を作り出してぜひ見てください。
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