戦争を批判するのに役立たない教養だったら・・・
「大学における軍事研究問題を考える~揺れる大学、揺れる日本学術会議の行方~」と題して、講演・討論が徳島大学常三島キャンパスけやきホールで開催されました。呼びかけ人の末席に名前を出していただいた関係で少しのお手伝いをしながらお話を伺いました。
講師の池内了先生(名古屋大学名誉教授)は科学とは何か、科学と社会との関係はどうあるべきか、などを問う数多くの著書があります。しかもアイ女の新聞(3月25日号)で「科学者の軍事研究ー急進展する軍学共同」という寄稿を拝読したばかりでした。
「戦争時、科学者が軍事動員され新たな武器、軍の装備の開発に携わった。その反省から日本の科学者は、日本学術会議において2度にわたり『戦争を目的とする科学の研究には従わない』と決議している。しかし、安倍内閣は安全保障技術研究推進制度」という資金制度を導入し、その予算が2015年度は3億円、16年度が6億円、そして17年度はなんと110億円となっている。研究者は文科省の予算が削られる中、研究者版「経済的徴兵制」とも言えるようにこの制度に誘導されている例もある」等々、詳しい説明がありました。
最後に学問(科学)の「原点」とは、として加藤周一氏の言葉「戦争を批判するのに役立たない教養であったら、それは紙くずと同じではないのか」という言葉で結ばれました。
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